壮大な実験の失敗と教訓バイオスフィア2、その1

晴天の続くアリゾナ。この地を選んで人類の未来を探ろうとするベンチャー・ビジネスや科学者。バイオスフィア2もその産物だ。今月は、このバイオスフィア2を訪れて、私たちの未来と現実を考えてみよう。

行き方

フェニックスから
フリーウェイI-10をツーソンに向かって東に走る。185番の出口を出て、ハイウェイ387号をクーリッジ(Coolidge)に向かう。フローレンス(Florense)の連邦刑務所の直前にあるハイウェイ79号の交差点に着いたら、右折して、そのまま79号を走る。ハイウェイの番号を示す標識が誠に少ないので、要注意。オラクル(Oracle Road - 77号)の交差点に着いたら、そこを左折して、約6マイル行くと、Biosphere2の標識が見えて来る。
もう少し簡単だが、少々遠回りになる行き方は、I-10を東に走って、Tangerineの出口を出る。そのまま東に走って、オラクル(Oracle Road - 77号)に着いたら、左折してさらに東に行くと、Biosphere2の標識が見えて来る。

ツーソンから
オラクル(Oracle Road - 77号)を北東に走り続けると、Biosphere2の標識が見えて来る。

宇宙移民(スペース・コロニー)

果たして人類は地球以外の星に住むことができるのだろうか。宇宙移民は、月とか火星などに移民をして生活を営む、など多くの人々が想像してきた夢物語だった。また、ある人は巨大な人工衛星の中に住んで、地球の軌道を回って生活をすることなどを夢見ていた。まるで、スターワーズに出てくる様な話だ。
しかし、アメリカ航空宇宙局(NASA)では、この宇宙移民が真面目に考えられている。2005年 NASAのマイケル・グリフィン管理主任は、現在行われている宇宙飛行研究について、このように話している。
「目的は、ただ単に科学的探検にとどまっていません。将来、この太陽圏内で人間の生活圏を地球の外側にも拡大しょうとするものでもあります。長く見れば、この地球という単一の星は消滅します。もし、人類がこれから何百万年、何千万年と生き延びようとするなら、私たちは、他の天体にも住むことが必要となります。といっても、現在の技術では、可能となりません。まだまだ赤ん坊のような段階だからです。しかし、いつか、、いつになるか私にはわかりませんが、そのいつの日か、地球の外に多くの人間が生活する時がきます。月にだって住むことが可能となるかもしれません。その他小惑星にだって住むことができるかもしれないのです。いつか、人類が太陽系の至る所で生活をするような時がやってきます。」

   
バイオスフェイア2

この宇宙移民の可能性をさぐり、さらに地球環境の研究を目的に出来上がった巨大な小地球をバイオスフィア2と呼ぶ。なぜ2なのか。1は何なのか。バイオスフィア1とは地球そのものを指す。したがって2として、地球環境を真似て作った人工環境とも言えようか。はたしてそのようなことが可能なのだろうか。

   
バイオスフィア(Biosphere)の語源

「バイオスフィア」という言葉は、1875年に地質学者のエドゥアード・スーズが「生命が宿る地球表面の場」という意義で使ったのが始まりだ。そして、生物圏学の創始者、ウラジミール・ヴェルナドスキーが1920年代にこの言葉を学術用語として使った。その後、1935年にアーサーロールしている存在である、という考え方だ。従って、これまで別個に研究されてきた天文学、地球物理学、気象学、地質学、地球化学などの学術研究を総合的にまとめて、地球をまた、生命を研究しようとするものになった。

 

バイオスフェイア2の成り立ち

1984年、スペース・バイオスフィア・ベンチャーズ(通称SBV)が設立された。これは、ディジョンズ・チーム(Decisions Team)とデシジョンズ・インベストメン(Decisions Investment)が50%づつ所有権を持つジョイント・ベンチャーだ。このSBVがバイオスフィア2を建設、運営することなる。デシジョンズ・インベストメントの社長は、テキサスの石油富豪、エドワード・バスが主な出資を行い、1985年から2007年の間で2億ドルを出している。場所はアリゾナ州ツーソンの北、オラクル。ソノラ砂漠の真ん中に巨大なビルが生まれる。この地が選ばれた理由は、何と言っても日照時間だ。雨が少なく、晴天が続くこの地が最適な場所とされたのだ。これほどの規模のプロジェクトが政府主導でなく、民間主導で行われるのが、アメリカならではのギャンブルだ。しかも成功は約束されていないのだ。
さて、総面積140エーカーの中に、敷地面積3.15エーカー(1.27ヘクタール)のガラス張りの巨大な建物が建設された。これは、完璧に外界から隔離した環境作るために、ガラスとコンクリーで密閉し、外気の侵入や内部の空気の漏れが一切ないように設計された。そして、この建物の中に、熱帯雨林、海洋、サバンナ、湿地、砂漠、農地、そして人間の住居が設置された。人間が実際にこの密閉空間で自給自足の生活をしていくことが目的とされた。この実験は2年後退で科学者8名が中で滞在し、100年間継続される予定であった。
そして、その行く手は、、、

 
ミニ地球の海
   
   
 

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