ソノラ砂漠博物館を楽しもう

ソノラ砂漠は地球上に存在する砂漠の中でも最もユニークな砂漠だ。メキシコの北部からアリゾナの南部一帯に広がるこの砂漠に、それこそ多数の動植物が生息し、特異な生態系を作り上げている。あのサワロと呼ばれる巨大なサボテンもソノラ砂漠にしか生存しない植物である。
このソノラの生態系をつぶさに見学できる博物館がアリゾナには各所にある。アリゾナ・ソノラ砂漠博物館もそのひとつである。
創立は、1952年。すでに半世紀を過ぎている。世界でも指折りの動物学パークとしても有名である。

創立まで

創立者は、ウィリアム・カー。彼は、ニューヨークで平凡に育った。ところが父親を17才で亡くし、高校退学を余儀なくされる。そして、ボーイスカウトに入団。その時に培ったニューヨークのベア・マウンテン州立公園でのキャンプの経験、そしてその後就職したアメリカ自然史博物館での仕事が、彼の独学への情熱をかき立てて来た。病弱であった彼は、乾燥した気候を求め、ニューヨークからツーソンに移って来た。1944年のことだ。ツーソンで自然史の執筆をしていたが、アリゾナの砂漠を知れば知るほど、当時のアリゾナの住民はもとより、連邦政府の人間もソノラ砂漠の生態系に無智であることに気がついた。そこで彼は、ニューヨークのベア・マウンテンのような、自然を一般市民に教育できるような施設の必要性を痛切に感じた。しかし、一文無しの彼には、そのような事業をする経済力は皆無だ。しかし彼の情熱は、まもなく、博物館の創立へと開花していくのである。
彼は、ネイチャー誌の編集者であったアーサー・パックと協力して、ツーソンに博物館を作る計画を練り上げた。パックは、すでにベア・マウンテンで博物館を創立しており、豊富な経験を積み上げていた。
カーは、ツーソンの地元でピマ郡公園委員会に働きかけ、着実に博物館創立への軌道を作り上げていった。初期の段階でカーを待っていたのは、ツーソン市民からの猛反対だった。ツーソンなんかに動物園はいらない、とか、ヘビの飼育に役立つだけだ、とか強烈な批判が浴びされた。
無理解の非難を一つ一つ克服して、ついに1952年のレイバーデーの日に、アリゾナ・ソノラ砂漠博物館の開館にこぎついたのだ。高校中退の彼が独学で自己を磨き、世界有数の博物館を創立したことは、後に多くの人々から賞賛を浴びるようになる。その上、コロンビア大学で教鞭をとり、彼の著作は数百におよび、5冊の著書も発行している。

 
現在の博物館
博物館の目指すものは、「ソノラ砂漠への愛情、感謝、そして理解を育むことにより、人間が自然界との調和をしていけるように促進する」ことになる。約4万種の植物と、106種のほ乳類、241種の鳥類、361種のは虫類、122種の両生類、10700種の魚類、840種の節足動物が館内で生息している。館内をつぶさに歩くことにより、ソノラ砂漠の詳細を如実に知ることができる。
開館時間

6月~8月: 月~金:7:30 am - 3 pm(2:15 pm以降の入館は不可)
土:7:30 am - 10 pm(9:15 pm以降の入館は不可)
日:8:30 am - 5:00 pm(4:15 pm以降の入館は不可)
入場料:大人$9.50、6~12才 $2.25

www.desertmuseum.org
2021 N. Kinney Rd., Tucson
(520) 883-2702