閉鎖直前の州立公園ピカチョ・ピーク

ツーソンとフェニックスのほぼ中間にそびえる山、ピカチョ・ピーク。長い間、旅人の道しるべともなってきた特異な形をした岩山だ。1968年に州立公園としてオープンしてから約半世紀。ハイキングやピクニックに恰好の場となってきた。その州立公園もいよいよ閉鎖を余儀なくされている。今月は、しばらく入園することができなくなるこの公園を歩いてみよう。

 

予算削減で閉園の州立公園
 

 

経済危機の影響を強烈に受けているアリゾナ州。州政府は激減する州歳入に大幅な予算カットで対応しようとしてきた。本年1月に州政府は、これまで開園していた22カ所の州立公園の内、13公園を閉鎖すると発表。州内は賛否両論だが、州立公園に隣接し、その恩恵を受けて来た地元市町村は、明らかな今後の収入減に身がすくむ思いでその発表を聞いた。
閉鎖の詳細は下記の通り。
2月22日閉鎖
ホモロヴィ遺跡州立公園(ウィンズロー)、ライマン・レイク州立公園(セント・ジョーンズ)
3月29日閉鎖
フォート・ヴァーデ州立公園(キャンプ・ヴァーデ)、ロパー・レイク州立公園(サファード)、ツームストーン・コートハウス州立史跡公園、ユマ準州刑務所史跡公園、ツバック・プレシディオ州立公園、リオーダン・マンション州立史跡公園(フラッグスタッフ)
6月3日閉鎖
トント・ナチュラル・ブリッジ州立公園、アラモ・レイク州立公園(ウェンデン)、ロスト・ダッチマン州立公園(アパッチ・ジャンクション)、レッド・ロック州立公園(セドナ)、そしてピカチョ・ピーク州立公園

とりわけ6月3日に閉鎖予定の州立公園は、実質的に5月が最後の訪問のチャンスとなる訳だ。

 

「ピカチョ」とはスペイン語で頂上の意味。「ピーク」が英語で頂上の意味なので、「ピカチョ・ピーク」とは頂上頂上ということになる。フェニックスで毎年行われる「マツリ・フェスティバル」のような言い回しだ。もともと、山の恰好が馬に乗せる鞍に似ていることから、サドル・マウンテンと呼ばれていた。
1848年にモルモン教の一家がここに幌馬車用の道路を作った。そして、あのゴールドラッシュ。西部を目指す人々は、この道を通ってカリフォルニアに向かった。ピカチョ・ピークはアリゾナで唯一の南北戦争の戦地ともなった。
州立公園が一旦閉鎖されても、いつか将来再びオープンされるだろうとの一般の期待だが、それとていつになるか見当はつかないのが現状だ。ともあれ、今月見ておかないと、しばらくその機会はなさそうである。