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日本代表団、Intel ISEF2016に参加

優秀な若い科学者を養成する目的で誕生した国際コンテスト、ISEFがフェニックスのダウンタウンで開催された。ISEF(International Science and Engineering Fair)は、日本語で国際学生科学技術フェア。世界75カ国以上の国々から選ばれた高校生が1,700名集い、これまで研究してきた成果を披露する。この大会は、毎年5月にアメリカで行われ、ロサンゼルス、ピッツバーグ、フェニックスの3都市で順番に開催されてきた。今年は、フェニックスで行われ、優秀な若者たちが、研究成果を競い、また、参加者の間で貴重な国際交流を行った。
日本からは、日本学生科学賞と高校生科学技術チャレンジの2つのコンテストの優勝者がこの国際大会に送られてくる。今回は、計16校が選ばれてフェニックスに来た。
今月は、このフェアに足を運んで、その様子を見てみた。

 
どんな大会?

ISEFは、その淵源が1950年にさかのぼる。アメリカの非営利団体、サイエンス・サービスが「ナショナル・サイエンス・フェア」を始めたのが出発。8年後の1958年には、日本から初めて日本学生科学賞(JSSA)受賞者がこのサイエンス・フェアに派遣された。1960年に、大会の名称がISEF(International Science and Engineering Fair)となり、4カ国が参加した。この大会が本格的に大規模になるのは、ハイテク大手企業のインテル社がスポンサーになってからだ。1997年、インテル社がタイトル・スポンサーとなり、大会が大型化していく。日本では、2003年にIntel ISEFとの提携フェアとして、「ジャパン・サイエンス&エンジニアリング・チャレンジ(JSEC)」が始まった。そして、2014年には、日本からの派遣枠が拡大し、JSSAとJSECの2つの提携フェアからそれぞれ最大8プロジェクトが参加可能となった。そして、今年は、その最大8プロジェクト、計16プロジェクト、16校が派遣されてきた。

 
王林思帆さんと杉本久菜さん
渋谷教育学園幕張高等学校
目黒亜依さんと佐々木円香さん
秋田県立秋田中央高等学校
藤本竜平さん
広島県立府中高等学校
日本学生科学賞

日本学生科学賞は、英語でJapan Students Science Awards (JSSA)。戦後の復興期、1957年に科学教育の振興と未来の優秀な科学者育成を目指して、創立された。以来、毎年、中学生と高校生を対象に科学コンクールを行ってきた。主催は読売新聞社で、物理、科学、生物、地学、その他複合的な研究を対象部門とし、全国の若い科学者の卵たちが競う。各都道府県ごとの地方審査から中央審査に進出し、最終審査が行われる。そこで選出されると内閣総理大臣賞、文部科学大臣賞、環境大臣賞などの賞の授与が行わる。内閣総理大臣賞は、報酬が50万円。このコンテストの優勝者がインテル国際学生化学技術フェアに派遣される。

 

岩井楓さんと金千乃さん
ノートルダム清心女子高等学校
親の帰りを待つ2羽のヒナ鳥

 

ジャパン・サイエンス&エンジニアリング・チャレンジ

高校生科学技術チャレンジは、英語でJapan Science & Engineering Challenge (JSEC)。これは、比較的最近に始まった高校生の自由研究コンテスト。朝日新聞社が主催するこのコンテストは、毎年、日本科学未来館で行われ、高校生がその研究の成果を競う。生物学、物理学、化学、地学、数学、生命科学など多岐に渡った分野の研究で応募でき、優勝者は、文部化学大臣賞、科学技術政策担当大臣賞などを受賞する。このコンテストの優勝者がインテル国際学生化学技術フェアに派遣される。

西村啓佑さん
広島学院高等学校

 

岡部七子さん
浦和第一女子高等学校
渋川直生さん、鈴木晶子さん、佐藤俊輔さん
静岡理工科大学静岡北高等学校

 

 
 
ISEFの賞金・賞品

このフェアでは、22の部門ごとに1等賞から4等賞までの優秀賞が授与され、その賞金は、1等賞から4等賞まで3,000ドル、1,500ドル、1,000ドル、500ドルという順になっている。さらに1等賞から最も優秀なプロジェクトに部門最優秀賞が授与され、その中からさらに上位3名が選ばれる。そして、その内の2名が5万ドル、トップの最優秀賞の1名は、ゴードンEムーア賞として、75,000ドルの奨学金が授与される。

矢口太一さん
三重県立伊勢高等学校
 
今年のISEF

今年のISEFは、日本から16校が参加。日本勢が大活躍し、千葉市立千葉高校3年生の市毛貴大さんが機械工学部門で1等を受賞し、部門最優秀賞に選ばれた。また、慶應義塾大学1年の葦科友郎さんは、分子生物学部門で優秀賞2等を受賞した。米子工業高等専門学校の4年生、前田千澄さんと・同校3年生の山村萌衣さんがエネルギー・化学的部門で2等を受賞した。その上、市毛貴大さんは、インテル財団文化科学中国訪問賞を受賞し、中国の科学コンクールに派遣されることになった。
最高賞のゴードン・ムア賞は、カナダのハン・ジ・ウォンさんが受賞し、その栄誉に輝いた。