フェニックスのストリート名

日頃何となく通っているストリートでも、その名前の由来がよく知られていない場合が多い。日本でもアメリカでも、自分が住んでいる場所で毎日通っているのに、その名がどうして生まれのか気づいている人は少ないのが現状だ。
今月は、アリゾナの州都、フェニックス市内のストリート名に由来を求めてみた。

   
アメリカ大統領の名前を使ったストリート

1) ワシントン・ストリート (Washington Street): 1870年にフェニックスで初めてできた東西を走る道だ。ちなみに、同時期にできた南北を走る通りは、セントラル・ストリートと呼ばれ、現在は、セントラル・アベニューと成っている。この2本の道からフェニックスは出発した。ワシンントンは、もちろん、アメリカ初代大統領の名前だ。


2) アダムス・ストリート (Adams Street): アメリカ第2代大統領ジョーン・アダムスの名前を取ったストリート。
3) ジェファーソン・ストリート (Jefferson Street): アメリカ第3代大統領トーマス・ジェファーソンの名前を取ったストリート。


4) マディソン・ストリート (Madison Street): アメリカ第4代大統領ジェームス・マディソンの名前を取ったストリート。
5) モンロー・ストリート (Monroe Street): アメリカ第5代大統領ジョーン・モンローの名前を取ったストリート。


6) ジャクソン・ストリート (Jackson Street): アメリカ第7代大統領ジェームス・ジャクソンの名前を取ったストリート。
7) ヴァン・ビューレン・ストリート (Van Buren Street): アメリカ第8マーティン・ヴァン・ビューレン代大統領ジョーン・アダムスの名前を取ったストリート。

ここで、アメリカ第6代大統領の名前がストリート名として使われてないのに、お気付きだろう。これは、第6代大統領が、ジョーン・クインシー・アダムスで、すでにアダムス・ストリートが存在しているために、第6代は、抜かれている。

 

 

南北を走る縦の道

 

フェニックスは、初めから人工的に碁盤の目のように通りを設置して作られた町だ。当初の小さな街には、東西横に大統領の名前が使われ、南北の盾には、セントラル・ストリートを除いて、すべてネイティブ・アメリカンの種族の名前が使われた。しかし、1910年に、より整備をすることを目的として、南北縦の通り名に変更が加わった。


そして、セントラル・ストリートがセントラル・アベニューとなり、その他は、東側が、ファースト・ストリート、セカンド・ストリートというふうに、番数に「ストリート」が付く名前とした。そして、西側は、ファースト・アベニュー、セカンド・アベニューそいうふうに、番数に「アベニュー」が付く名前となった。

 

 
 
郊外の通り名

こうして、町の中心街の通りが整備されると、その郊外の通り名が徐々に生まれていくようになる。当時、郊外に住む人たちは、州外からアリゾナに移ってきた入植者の農場主が多く、その農場主の名前が使われるようになる。

1) トーマス・ロード (Thomas Road): 農場主、ウィリアム・トーマスが85エーカーの農地を所有していたところから、トーマス・ロードとなった。この当時は、フェニックスの北の市境は、ヴァン・ビューレン・ストリートだった。1896年の書類にこの通りの名前が出ている。


2) オズボーン・ロード (Osborn Road): 1870年にテネシーから移ってきたジョーン・プレストン・オズボーンとケンタッキーから移ってきてオズボーン氏と結婚したポーリナ・エリザベスが始めた農場が現在のセントラル・アベニューとオズボーンにあった。1900年頃からこの通りがオズボーン・ロードと呼ばれるようになった。


3) ベル・ロード (Bell Road): 農園主で、パラダイス・バリー灌漑区域を作ったハービー・ベルの名前。


4) シェー・ブルバード (Shea Boulevard): ハービー・ベルと一緒に灌漑区域を作ったジェームス・シェーの名前。
5) ブロードウェー・ロード (Broadway Road): 農場主でマリコパ郡保安菅だったノア・ブロードウェーの名前。

 
北端と南端を意味していた道路

1) ノーザン・アベニュー (Northern Avenue): 北通りの意味。まだ、フェニックス市が小さな町であった頃、市の一番北側を意味してできた道路名。


2) サザン・アベニュー(Southern Avenue): 南通りの意味。市の一番南側を意味してできた道路名。

 

 

ユニークなストリート名

1) ベサニー・ホーム・ロード (Bethany Home):「ベサニー」とは、新約聖書に登場するエルサレム近郊の地名。「ホーム」は、肺結核患者の療養所のことで、当時、全米から多くの肺結核患者が温暖で空気が乾燥したアリゾナの療養所で治療を受けていた。ある教会がこうした療養所を開いていたことが通り名の由来となる。ちなみに、古代ベサニーの地は、病人と貧乏人をかくまう場所として知られていた。


2) インディアン・スクール・ロード (Indian School Road): 1891年9月30日にオープンとなったネイティブ・アメリカンの子供達を「白人化」する目的でできたインディアン・スクールが位置する通り。現在は、この学校跡は、スティール・インディアン・スクール・パークとして市の公園となっている。


3) ベースライン・ロード (Baseline Road): 「ベースライン」とは基線の意味。測量上の基線がなぜこの道の名前になったのだろうか。それは、政府の「公道調査機構」がアリゾナ州を南北に分ける基線として、この道を選んだことに由来する。1785年の土地法令で設定された。


4) キャクタス・ロード (Cactus Road):当時、「キャクタス」という名の小さな町があった。もちろん、「キャクタス」とは、サボテンの意味。その町がこの道の名前の由来。
5) サンダーバード・ロード (Thunderbird Road): 第二次世界大戦時、現在のサンダーバード国際経営大学院の場所に米陸軍航空隊訓練所が設置され、サンダーバードという名前が付けられた。その敷地に戦後、大学院が作られ、サンダーバードの名前が付けられ、その由来で道路もサンダーバーとなった。
6) グランド・アベニュー (Grand Avenue): 初期のフェニックスが碁盤の目の通りで作られていたのに対し、グランド・アベニューだけは、中心地から45度の角度で北西に伸びる道となった。これは、1887年にカリフォルニア州フレスノから来たデベロッパーが発案して、フェニックスからカリフォルニアに繋がらる近道のようなハイウェイとして作られたものだ。これが、グランド・アベニューで、「グランド」は、大きいという意味。つまり、「大通り」ということ。